コロナ後、時代が静かに変化しています?

©杨皓然
中国最大のデジタルエンターテインメント展示会である「チャイナジョイ」(CJ2021)は、ゲームメーカーたちが自信作を展示するためのプラットフォームであり、中国のゲーム業界の動きを知る最高の場所でもあります。
始まってから18年、「チャイナジョイ」から常に時代の痕跡が強く感じ取れることができる。PCゲームの衰退から、モバイルゲームの台頭、著作権意識の理解浸透、eスポーツの著しい発展とZ世代の購買力の増加まで、ゲーム業界の発展を見てきました。
そして2021年、コロナを背景に、ゲーム業界のさらなる発展とクラウドゲームの急成長…「チャイナジョイ」の舞台は、より複雑で多様な変化が見えてきました。想像を超える時代
の変化は、上海新国際博覧会センターで氷山の一角が明かされているのかもしれません。
「二次元」をベースとした衰えることのないIPの魅力
筆者を含むZ世代が消費の主力になってから、「若者市場を獲得するものは天下を勝ち取る」という観点がますます主流になりました。今年、若者の支持を得るために、メーカーたちはZ世代の消費の習慣をさらに研究し始めました。
その中で、「IPへの好み」はZ世代の若者の分かりやすい特徴の一つであります。 「インターネットの先住民」として、幼い頃からインターネットの多文化主義によって育まれました。個性を強調し、自らの主張を大事にする一方、若者の浅い社会体験や未熟な心だけでは新しいIPを作るには十分ではありません。そこで、若者たちはこの熱意を既存のIPに移します。映画、文学、アニメ、ゲーム、または伝統的な文化など、これらを使用して、若者は自分に「タグ」を付けることができる。「タグ」で自我を表現できる同時に、同じ趣味を持つ同志も探せます。
これを念頭に、様々な企業はIPの作成、IPの購入とIPのビジネス化に専念し始めました。コラボレーションの服装から、二次創作の周辺展開や流行のガチャガチャケースに入った商品まで、IPの力を生かした企業が次々と市場から良いレスポンスをもらっています。この流行は今日も続いており、「CJ2021」の出展者は当然これを見逃せません。
実際、IPにとってゲームは常に重要な戦場でした。映画、テレビ、文学、アニメーション、さらにはゲーム自体であっても、IPの影響力を高めるために、派生するゲームを作成するプロセスが必須となっています。ただし、ゲーム製品とACGN(アニメーション(Anime)、漫画(Comic)、ゲーム(Game)、小説(Novel)業界全体との密接な関係を考慮すると、ゲーム自体とアニメーションコンテンツからの「2次元」IPは当然より影響力があります。
今年の「CJ2021」は、「原神」のような若いIPでTapTapとソニーのコーナーが注目を浴びました;BiliBili社は「Fate」と「ソードアートオンライン」などの日本発のIPを使用し注目を引き;「ポケモン」や「マーベル」など著名なIPを活用したNetEase社が尚更。「ポケモンクエスト」とアーケードゲーム「ポケモンガオーレ」で大変人気を集めました。もしテンセント社から「ポケモンユナイト」も出展されたら大変面白いコラボレーションになったことでしょう。

©杨皓然
筆者としては子供の時代から馴染んでいたIPを見れて大変うれしく思います。昔「ポケモン」を含めるIPはアニメを通じてその名を中国全土に走らせ、中国で大人気になりました。しかし、政策によりゲーム機は制限され、一時期中国では海賊版のゲームしか遊べなかったこともありました。今ではそれが打って変わって、ゲームでIPの魅力を十分に体験することが可能で、「ポケモン」以外にも「デジタルモンスター」や「ガンダム」など様々な中国人が好む人気IPがあり、今後もゲーム業界での登場と活躍を期待しています。

©4gamer.net 展覧会の「デジタルモンスター」
もちろん、デジタル展覧会として、IPの元にデバイスを展開する参加者も少なくありません。「トランスフォーマー」のコラボ商品を展開する「雷神」社;「マーベル」主題コーナーを設立する「メカニック師」社;「コナン」と「リーグオブレジェンド」を活用するOPPO;自社のオリジナルキャラ「鮫鮫ちゃん」を推している「黒鮫」社;LEGO社が自身のIPを生かしたデバイスなど、実物の商品においてのIPの影響力も無視できなくなりました。

©老戴在此 「LEGO」テーマのパソコン

©杨皓然 「鮫鮫ちゃん」
IPの影響力はまだまだ伸びていくとのことは明らかであり、日本のIPとのコラボレーションの市場ののりしろは大変幅広いと考えます。
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